ソラマメブログ

2020年11月24日

ハルのダンスノート 1 アニメーション

*** 1 アニメーション ***

1. SLデフォルトのアニメーションとAO 

 1.1. SLデフォルトのアニメーション
  SLのアバターは常にアニメーションで動いて(または止まって)います。
  「SLデフォルトのアニメーション」は、AOやHUD、BENTO BODYなどを何も装着していなくてもアバターがする手足などの動きです。
  たとえばしゃべるときの手の動きとか、高いところから落っこちたときにおしりについた土を払う、みたいなのです。
  歩く時、飛ぶ時、座る時、指示するアニメーションがインベントリの中のどこにもなくてもアバターは動きます。
  全部で100種類以上、ダンスも8種類あります。
  HUDによっては、マクロに"dance1"から"dance8"までの記述をすると、踊ります。
  せいぜい数秒の、短いアニメですが、ジェスチャーなどで見たことがあるかもしれません。

 1.2. AOアニメーション
  それ以外のアニメーションは、何らかの方法で各アバターが手に入れるアニメーションです。
  入手するとインベントリにアイテムとしてあらわれます。
  アニメーションのシンボルはご存知ですね、人が走ってるみたいな、あれです。
  これらを動かすと、SLデフォルトのアニメーションに「上書き」して再生されるので、AO(Animation Override)と言います。
  「上書き」というのは、デフォルトのアニメーションは動いている上から、AOの動きを優先して見えなくすることを言います。
  AOというと、皆さん使ってる日常の動きをつけるAO HUDを思い浮かべるかもしれませんね。
  でもダンスアニメもAOの一種ということになります。

2. MOCAPと非MOCAP 

 2.1. MOCAP
  アニメの作り方でいうと、最近の大きなお店のダンスアニメはたいていMOCAPアニメ(Motion Captured Animations)です。
  RLのダンサーさんの動きをセンサーでとらえてアニメにします。
  繊細で滑らかな動きが特徴です。
  MOCAPの設備はけっこう高価で、それなりに初期投資がいるので、お店は多くありません。
  また、SLのためだけにあるものではなくて、研究やビジネスで広く使われています。
  A&MやSync'dのアニメーションはIMDBでも売られてるようです。
  IMDBのマーケットはSLより大きいでしょうから、経営の安定には好ましいことかもしれません。

 2.2. non-Mocap(手作り)
  アニメ作成ソフトなどを使って手作りしたアニメーションもあります。
  Mocap設備のような多額の投資が不要でMOCAPより多くのクリエーターがいますので、優れたアニメもたくさんあります。
  何といっても、マーメイドダンスや日本民謡など、MOCAPが少ないダンスの分野でも、自分で好きな動きを作れるのが強みです。
  スローダンスなどには、MOCAPに負けない動きをするアニメもあります。

  また、MKMKで作成したアニメをSLで使えるように移植したアニメもあります。
  特に、多人数で1曲通して踊るような組みダンスはMocapにないものがいくつもあります。
  一般には売っていないものが多いです。
  別記事に書いたSnumaさんのMLDU5.5+には多くのMKMK移植アニメが同梱されています。

  これらも作り方がMOCAPと違うだけで、使い方は同じです。

3. BENTOと非BENTO 

 3.1. BENTO
  最近のアニメにはBENTO Project対応のものが増えてます。
  BENTOボディを付けない状態の体をレガシー・ボディと呼びましょう。
  BENTOアニメは対応する体をレガシー・ボディより多くのボーン(骨、別の言い方をすれば関節)で動かします。
  手足や首だけでなく、指に動きのついたついたダンス、魅力的です。
  また、おなかの継ぎ目や肩が下がるレガシー・ボディの欠点が出ないのもありがたいところです。
  最初のころは足首が返ってしまうことがありましたが、改善できるようになっています。
  指を動かすには、BENTO対応の手が必要ですが、ボディについていると思います。
  他にも翼やしっぽなどを動かすことが可能らしいです。

  レガシー・ボディでBENTOアニメを動かすと、指などが動かないだけで、ふつうに踊ります。

 3.2.Full BENTO
  最近のVistaのFull BENTOダンスなどには、体の動き、手指の動きに加え、目や口など顔の表情を加えたものがあります。
  近くで見ると、表情まで豊かで感動します。
  AO HUDに入っているフェイス・アニメーションとFull BENTOダンスは競合するので、あとから再生したほうが見えます。
  顔の表情を見せるには、BENTO対応の頭部が必要です。
  指と違って目や口の動きはデリケートで、HEADによって見え方に違いが出ます。
  Vistaのダンスの一部はHEAD別のバージョンが出ていたりします。

  BENTO対応ヘッドをつけずに踊ると、目や口が動かないだけで、ふつうに踊ります。

 3.3. BENTOアニメを使う
  使い方は普通のアニメーションと同じです。
  ただし、情報量が多いので、読み込むのに多少時間がかかるかもしれません。
  また、指などの動きは細かいので、大きな舞台や大勢のダンスでは真価が発揮できないかも。

 3.4. BENTOと非BENTO
  指の動きでいうと、BENTOダンスと非BENTOダンスを混在して使うと違和感があるかもしれません。
  自然な指の動きのあとに手がパーになったまま、とかねw
  でも、たいていのBENTO HUDには、自動で指に動きをつけてくれる機能があると思います。
  非BENTOダンスを使っても、指が自然に変化してくれるのでいい感じになります。
  また、非BENTOアニメはそもそも指にアニメがついていないので、BENTO部分の動きには影響しません。
  タイミングによって、ダンスアニメにBENTO HUDのアニメが優先されてしまうかもしれませんが、そんなに目立たないでしょう。
  BENTOアニメだけでダンスが組めるなら、BENTO HUDの指アニメは止めておいたほうがいいかもしれません。

 3.5. 部分的アニメーション
  体の一部だけ動かすアニメーションがあります。
  ふつうアニメを売っているのではなく、専用HUDに入っています。
  BENTO HEADのどこか にも入っていると思います。

  ① 顔に表情をつけるフェイス・アニメーション。
  ② 指を動かすハンド・アニメーション。
  ③ しっぽや翼を動かすアニメーション。
  ④ ヒールを履いた時の足首の不自然な動きを補正するAnkle Lock。

  ダンス・アニメーションがBENTO対応の場合は競合する可能性がありますが、指くらいです。
  専用HUDからアニメを取り出して使うことはできるのかもしれませんが、あまり意味はありません。
  なぜなら、マクロに部分的なBENTOアニメを記述すると、ダンスアニメが止まってしまうからです。
  あくまで別HUDで動かすものだと思います。
 
4. プライオリティ 

 4.1. プライオリティとは
  優先度のことで、0~5まであるそうです。
  数字が大きいほど、優先して再生されます。
  つまり、優先度が高いアニメを再生したまま優先度が低いアニメを再生しても、再生はされているのに見えないことになります。
  上に書いたSLデフォルトのアニメがAOを使うと見えなくなるのは、デフォルトのアニメのプライオリティが低いためです。
  プライオリティが同じ場合は、後から再生されたアニメが見えます。
  ただし、止めない限り(見えませんが)先に再生されたアニメも再生され続けています。 

 4.2. プライオリティ3と4
  日常の動きをつけるAO HUDのアニメはプライオリティ3か4です。
  最近のダンスはほとんどがプライオリティ4ですが、プライオリティ3のアニメも時々あります。
  プライオリティ3のアニメの後でプライオリティ4のアニメを再生すると隠れてしまうことになりますが。。。
  実際は、HUDの多くでは新たにダンスを動かすと前のダンスを止めますので、ちゃんと見えます。
  影響を受けるのは、次のような場合です。

  ① 複数のHUDや直接再生を使って一つのアバターに複数のアニメを割り当てている場合。
    プライオリティの低いほうのアニメは(たとえ後から再生した場合でも)見えません。
  ② 一つのHUDで動かしている場合。
    次のダンスを始めた後、前のダンスを止めますので、あまり違和感を感じないと思います。
    それでも、前のダンスが止まるまでは同じことが起こっています。
    ですから、プライオリティ4のアニメの後にプライオリティ3のアニメを再生する場合、開始が少し遅れます。
    HUDや設定によりますがふつう0.5秒くらいです。
    この場合、踊り始めの部分が欠けることになります。

5. 再生時間 

 5.1. アニメの再生時間
  以前のSLでは、アニメーションの再生時間に30秒の制限がありましたが、今は60秒です。
  30秒でホームへ戻るという制限が緩和され、表現の自由度が増したすばらしいダンスも出ています。
  いいことばかりではありません。
  BENTOアニメと同様、読み込みには少し時間がかかるかもしれません。
  また、大きく動いてホームから離れることが多くなるので、つなぐのに苦労するかもしれません。
 
6. パーミッション 

 6.1. パーミッション
  持ち物に対してできる行使できる権限のことです。
  譲渡できるか、コピーできるかどうか、編集できるか、といようなことですね。
  全部できる場合、フルパー(ミッション)といいます。
  家具に仕込むアニメを業者用に売るような場合、フルパーにします。
  配布できたりするので、当然高価です。

  ① 譲渡(Transfer)
   古いダンスアニメには譲渡(トランス)可でコピー不可のものがあります。
  ② コピー
   最近のダンスアニメのほとんどは、コピ可でトランス不可のものです。
   コピー不可でトランス可のものと両方ある場合は、コピ可でトランス不可のものをおすすめします。  
  ③ 編集
   編集は可のものと不可のものがあります。
   編集できても、オブジェクトと違って、アニメそのものを変えれるわけではありません。
   名前を変えれるくらいです。
   名前を短くすると、ノートカードの空きメモリや1行に書ける長さを節約したりできるので、わたしも使うことがあります。
   また、(まれですが)同じ名前のアニメがある場合、やむを得ず名前を変える必要があるかもしれません。
   インベントリでは同じ名前で違うアニメがあっていてもいいですが、HUD内では同じ名前のアニメは同居できません。
   編集不可のアニメでも、同じ名前のものを1つのオブジェクトに入れると、名前は変わります。
   名前の後に数字が自動的につきます。
   編集可のアニメで気をつけるのは、うっかり名前を書き換えてしまうことです。
   わけわかんなくなる恐れがあるので、くれぐれも自己責任でw
   
7. イーズ 

 7.1. イーズ
  「猶予」の意味です。
  ポーズなどには、再生したとたんに急にポーズ位置まで動いて止まるものがあります。
  一方、AOや家具に入っているアニメには、再生するともとの位置からゆっくり動いて本来の動きになるものがあります。
  ダンスアニメでは大きな違いはないので、困ることはないかと思います。、

8. アニメーションの種類

  インベントリのシンボルが同じということは。。。

   ① ダンス屋さんに売っているダンスアニメ
   ② ダンスHUDに入っているアニメ
   ③ AO-HUDや家具に入っているアニメ
   ③ ポーズボールに入っているポーズアニメ

  すべて根本的な区別はない、ということです。
  ですから、AO-HUDからアニメを取り出してダンスHUDに入れて使う、というようなことができます。
  でも、全部を売ってるお店は少なくて、お店によって得意や専門があります。

 8.1. ダンス
  主にダンス屋さんで売ってます。
  MyAnimation、A&M、Sync'd、MOVE!、Abranimations、Paragon、Mocapanimations、Studio 4D、Akeyoなどが有名です。
  Henmations、Sine Wave、3fxなど撤退してしまったお店もあります。
  左のカテゴリーに、ダンスのお店のLMがありますので、よかったらご利用ください。
  この記事の続きにもLM集のせます。
  最近はフェアで発表、という場合も多いです。

 8.2. アニメーション
  ダンス以外のアニメ専門のお店もたくさんあります。
  マーケット的に大きいのはAOです。
  ダンスはしなくてもAOはつけてる、て人は多いですからね。
  Vista、Tuty's、KUSO、Semotion、Sinse、Voirなど、たくさんあります。

  また、椅子に座るアニメ、ベッドなどに仕込むラブラブなアニメなどなど、あとはネタに使うものもありますね~。
  ダンスに使うのだと、格闘・スポーツ系や観客アニメなどがあります。
  Abranimations、Tuty's、Semotion、Bits & Bob's、他にも小さなお店がたくさんです。

 8.3. ポーズ
  ダンスの最初や最後で動かないでほしい、ということはありますから、ショーではけっこう使うでしょう。
  ダンス屋さんにはあまりありません。
  たぶんポーズはMOCAPで作る必然性が少ないからだと思います。
  ポーズの一般的な用途は着替え用と写真撮影用です。
  ショーダンス向けのポーズというのは多くありません。
  Tuty's、Semotion、Voir、Abraなどが有名ですが、お店はすごくたくさんありますし、手作りする人もいらっしゃいます。
  なお、Dance Cafe MaHalでは、約100種のオフセットがついたシンプルなポーズのセットをフリーで提供しています。
  よかったらお使いください。

 8.4. ジェスチャー
  イベントなどでジェスチャーを使う人は多いですね。
  ジェスチャーのシンボルはダンスと違いますが、アニメーションが入ってるのも多く、競合する場合があります。
  アクティブにしてあると、思わぬ時にトリガーが働いて再生されてしまうかもしれません。
  アクティブなジェスチャーなんてふだんチェックしてないと思うので、自分はそもそもジェスチャーをアクティブにはしてません。
  出演者にAOとめて、とはよく言いますが、ジェスチャーも止めてもらったほうがいいでしょう。

 8.5. スクリプト
  アニメは「アバターを動かす」者ですが、スクリプトでもアバターを動かすことができます。
  BENTO以前から、翼とかしっぽとか、スクリプトで動くオブジェクトもあります。
  メッシュボディはオブジェクトですから、アニメーションとは別に動くものも可能です。
  というか、BENTOもスクリプトによってレガシー・ボディ用に作られたアニメを、対応ボディというオブジェクトで踊れるようにしたものです。
  最近のアニメッシュもスクリプトの力ですよね。

9. ループ、つなぎ

 9.1. ループ
  多くのダンスは60秒以内に最初の位置に戻ってきて、同じ動きをループします。
  その結果、再生したまま放置しても連続して踊っているかのように見えます。
  「つなぎがきれい」、とか言うのは、このループのつなぎ目で不自然さを感じさせないアニメだということです。
  移植アニメはループしないものが多いです。
  また、当然ですが、いくつかのアニメを組み合わせた組みダンスでは、次のアニメにつながるので、ループはしません。
  ループしない場合は、いきなりホームへ戻るものと、停止状態になるものがあります。

 9.2. ホームポジションとオフセット
  正式な用語ではありませんが、この記事では、アバターが立っている位置を「ホーム(ポジション)」と呼ぶことにします。
  ループするほとんどのアニメでは、つながる位置はホームです。
  これによって、他のアニメとつなぎやすくなっています。
  ポールダンス、チェアダンスなどはホームでつながりません。
  道具とぶつかることを避けるため、ホームから一定の距離離して(オフセットをつけて)作ってあります。
  カップルダンスの多くは、そのまま踊ることはできず、オフセットをつけて踊らなければなりません。
  こうしたオフセットのあるアニメを組み合わせてダンスにするのはとても難しいです。

 9.3. 再生時間とつなぎ
  ダンサーは、ダンスの再生時間(長さ)を気にすることが多いです。
  なぜなら、まず、上に書いたようにほとんどのアニメがループし、ホーム位置でアニメの先頭につながります。
  ということは、2つのダンスアニメをつなぐ時は、ホーム位置でつなぐときれいにつながるわけです。
  もちろん、ホームに来るのは最後とは限りませんから、途中できれいにつなぐことは可能です。
  でも、ループするダンスなら、少なくとも最初と最後にはホームに来るはずです。
  なので、本来の再生時間がわかれば、その時間あたりでつなげればつなぎ目が目立ちません。
  音楽と合わせる関係で多少のびたり短くなったりしても、ホーム近辺にはいるのでつながりやすいはず。
  ただし、もともとのつなぎがきれいでないアニメの場合は、本来の時間より少し短くしたほうがいいでしょう。
  長いとつなぎが2回連続することになりますから。


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