ソラマメブログ

2020年11月24日

ハルのダンスノート 6 マクロを組む

*** 6 マクロを組む ***

 ここでマクロを「組む」というのは、ノートカードにアニメの再生順と再生時間を書いて、自動再生できるようにするという意味です。
 HUDのボタンを毎回何度も正確に押すのは難しいですからね。
 とはいっても、いろいろなアプローチがあります。
 踊りたい曲があって、ダンスをつけることが多いでしょうか。
 「このアニメ使いたい」からはじまることもあります。
 「テーマ、世界観にあわせて」とか、「この衣装に合わせて」、もあるかもです。
 
1. アニメを選ぶ

 以前なら、曲を選んで、ダンス屋さんをまわって、曲に合ったアニメを選んで買う、というようなことができたと思います。
 でも、今や売っているアニメだけで万以上あって、効率が良いとは言えなくなっています。
 使いそうなアニメを全部買っとけばいいようなものですが(w)
 それはそれで、上手に管理しておかないと、どんなのを持ってるかわからなくなったり、同じダンスを何個も買ってしまったりなんてことも><
 
 1.1. アニメの管理
  というわけで、わたしは次のようにしています。

  ① コピ可のアニメを買う 
   HUDをなくしてしまった、なんていう悲しいことも起きるかもしれません><
   何より、ノーコピのダンスは、HUDに入れてしまうと当然インベントリからなくなるので、行方不明になるおそれもあります
   インベントリにあれば、検索ができますしね!
  ② バックアップする 
   自分の土地があれば、ただの箱でもいいから置いといて、コピーを一つ入れておきます。
   万一インベントリからなくなってもいいように!
  ③ インベントリに分類しておく 
   名前ではイメージしにくいダンスもあるので、大まかに分類しておくといいかも。
   名前はフィルターで検索もできるので、わたしはそうしています。
   HUDから探すよりずっと速いので、わたしはたいていインベントリからの直接再生でアニメを選びます。
   アニメの数にもよりますけどね:)
  ④ データベースを作る 
   それでも整理しきれないほどアニメが増えたら、持っているアニメの特徴などをEXCELか何かで整理しておくといいかも。

 1.2. ダンスを選ぶ
  曲にあったアニメをよぶん目に用意しましょう。
  雰囲気あってても、組んでみるとテンポが微妙にずれてて気持ち悪い、なんてこともあります。
  手持ちのアニメで十分でなかったら、必要に応じて買ってきましょう。
  「ダンスアニメのお店リスト」が左の「カテゴリ」にあるので、ご利用ください。

2. マクロ

 2.1. ちょっと踊ってみる
  何とかして、使えそうなダンスを選んだとします。
  この段階で曲に合わせて、インベントリからの直接再生などでおおまかに踊ってみます。
  ダンスにできそうだったら組み始めます。

 2.2. 曲の時間を測る 
  私の場合はもう一つ、曲を聴いて各パートの時間も測っておきます。
  全体の長さもですが、サビが始まる時間だったり、テンポの変化なんかをマクロ用のノートカードの注釈行に書いておくと便利です。

 2.3. マクロ
  ふつう「マクロ」とは、ノートカードに複数の「アニメ名」と「再生時間」などを書いたものです。
  マクロを再生できるアニメーターHUDは、指示された順に、指示された時間、指定されたアニメを自動的に再生します。
  最初わかりにくいと感じるかもしれませんが、基本はとても単純なことです。
  例えば"Anim A"を10秒、"Anim B"を20秒再生したいとします。
  EZADでは、

  Anim A|10|Anim B|20

  となります。
  MLDUでは、

  Anim A, 10
  Anim B, 20

  簡単でしょ?! 
  書き方がHUDによって違うので、慣れないと難しく感じるだけです!
  ご自分のHUDでいろいろやってみてください!

  なお、MaHalが使っているMLDU5.5+やEZADのマクロの書き方にについては、別記事があります。
  興味があったら左の「カテゴリ」からお越しください。

3. アニメをつなぐ

 ループする1つのアニメを延々と再生すればきれいに踊れますが、それではショーになりません。
 マクロを使って複数のアニメを連続して再生することになります。
 曲に合わせて適当につないでしまうと、アニメが変わった瞬間にアバターが大きく移動してしまことが多いので、これも見せられません。
 そこで、アニメをきれいにつなぐのが、振付の最初の、そして最も大きな課題になります。

 3.1. ループでつなぐ
  アニメをきれいにつなぐこと自体は、たいていのソロダンスで可能です。
  再生時間がわかっていれば、その時間たつとホームポジションに戻ってきますからね!
  本来これは、一つのアニメで踊りっぱなしにするためのものかもしれませんが、ショーではそうもいきませんから次へつなぎます。
  ループする直前に次のアニメに行けばきれいにつながるものが多いです。
  再生時間をオーバーしてしまうと、アニメが2周目に入ってしまうので、つなぎが連続することになります。

 3.2. 再生時間
  以前は再生時間を調べるのに苦労しました。
  アイテム名自体に時間が含まれていたり、プロパティに書いてあったりします。
  Abraでは再生時間のデータベースを提供しています。
  でも、新しいビューアでは前に書いたようにアニメのシンボルをクリックして開くウインドウの中に再生時間(Duration)が書いてあります
  以前は調べる方法がなかったり不正確だったりしたアニメも、ほとんどがここを見れば正確にわかります。

 2.6. 曲に合わせる
  アニメがきれいにつながっていればOK、とはいかないのが困るところですね!
  変化のある曲だと、つなぎたい時間にホームへ戻っていないことはふつうにあります。
  つなぎを優先すると曲にあわないし、曲に合わせるとつなぎがきれいにできない、と。。。
  それをどう克服するか、がダンサーの腕の見せ所、てわけね^^
  当然ループする時間以外の個所でつなぐ宇ことも出てきます。
  いろいろやってみるわけです。

  ① 再生時間を変える
   アニメの中には、あまり立ち位置が動かないダンスや、ループ時間以外にホームへ戻ってくるダンスもあります。
   つながればいいわけですから、そこを狙ってつなぎます。
  ② アニメの順番を変える
  ③ フォーメーションHUDで位置調整する
   ただし、大きく動かせば、当然目立ちます。
  ④ つなぎのアニメを入れる
   ほとんどのアニメがホームから始まるので、短時間ならあまり離れていないかもしれません。
   つなぎに短時間はさんで時間調整します。
  ⑤ 多少のずれは目をつぶるw

3. アニメをつなぐ

 3.1. ソロダンス
  ソロのダンスを1曲組むだけなら、フォーメーションHUDは必須ではないかもしれません。
  最初はとにかく曲にあったアニメをつなげることから始めればいいと思います。
  近くでじっくり見てもらえますから、ソロで見せられるダンスが組めるのはある意味理想です。
  でも、見せられるダンスにするのは、シンプルなだけに難しいです。

  ① 装置を工夫する
   私にはできませんが、舞台装置を見ただけで「すごい!」と言わせるようなステージもあります。
   照明専用のHUDを使う人もいます。
  ② 衣装を工夫する
   衣装でダンスの見え方、変わりますよね!
   orb(オーブ)と呼ばれる着替え用のオブジェクトやパーティクルを使って早着替えする人もいます。
   オブジェクトの衣装自体にスクリプト仕込んだり、透明のアバター使ったり、その気になればいろいろできます。
  ③ パーティクルを使う 
   SL特有の仕掛けです。
   「パーティクル・ダンサー」ということばがあるくらい、現実のショーでは見られない華やかな効果を出すこともできます。
   私はほとんど使いませんが、使っている人に聞いてみてください。
  ④ フォーメーションHUDを使う
   歩き回ったり、瞬間移動するなど、工夫できるかも。
  ⑤ メガダンスを使う
   Sync'dのダンス、動きはいいんだけどつなぎがきれいじゃない、って思ったことありませんか?
   これはSync'dのアニメがループするためではなく、次のアニメにつながるように作られているからです。
   実際の曲に合わせて1曲通して踊ったアニメのセットを「メガダンス」と呼ぶことにします。
   特に緩急のある曲だと、自分でアニメ探して組んでいたのではとても無理なほどぴったり曲にあいます。
   当たり前かw 
   自分の手柄じゃないんだけどね><
   でも気持ちいいです。
   曲がわからないとだめですけど、Sync'dだと発売時のメンバーへのお知らせビデオでだいたい曲はわかります。
      
 3.2. 複数人のダンス
  人数が増えただけで変化は出ますし、できることの選択肢も増えます。
  1列でシンクロ踊っているだけではショー・ダンスにはなりませんから、やはり工夫したいです。
  
  ① フォーメーションを工夫する
   例えば1人を前へ出しただけでもちょっと変わります。
   互いに角度をつけてやると、移動に合わせて近寄ったり離れたりします。
   対面させれば、同じアニメでも見る角度が違うので、別のアニメを踊っているように見えたりします。
  ② フォーメーションHUDを使う
   HUDを使えば、互いの位置を変えていくことで、変化をつけることができます。
   多くのダンサーがやってると思います。
  ③ シンクロすり抜けダンス
   ダンサーは本能的? にぶつかるのを嫌がると思います。
   かぶってしまうと、見ている人が不安になったり、組み方が悪いんじゃないかと思われたりするのが怖いからです。
   でも、ぶつかりそうになるのはスリルがあるので、逆に利用して「おもしろいね!」と思ってもらえるかもしれません。
   向かい合わせの三角形や四角形に配置したダンサーをシンクロで動かすことで、意外な効果が出ることがあります。
   試行錯誤がたいへんですが、私は時々作ります。
  ④ 突き抜けダンス
   さらに進んで!
   SLのダンサーはぶつかっても痛くない(w)ので、突進してしまうダンスです。
   私は時々組みます。
  ⑤ 5の目ダンス
   ダンサーをサイコロの5の目のように配置しセンターは正面、その他は対面させます。
   案外ぶつからず、おもしろい動きになります。、 
  ⑤ 分身ダンス
   まったく同じ体型で、同じ衣装や髪型のダンサーを二人用意します。
   二人をまったく同じ位置に配置し同じアニメを動かすと、一人で踊っているように見えます。
   フォーメーションHUDを使って、この二人を徐々に動かしていくと、分身していくように見えます。
   SLならではですね。

 3.3. 複数系列のダンス
  数人に別々の動きをさせれば、それだけで変化はつきますね。
  いくつかバリエーションがあります。

  ① ミラーアニメを使う
   Abranimationのアニメをパックで買うと、ミラー・バージョンがついてくるものがあります。
   ミラーバージョンがあるかどうかはベンダーを編集してもわからないので、ポップを見てください。
   1つのアニメを左右対称に反転したのがミラー・バージョンです。
   対面させれば、鏡に映ったような動きになります。
   でも、使い方はそれだけではありません。
   大勢を前後に配置してミラーで踊れば、華やかな効果が生まれます。
   一人を倒立させて上下で使うと、ダンサーが床面に映ったような美しい効果が出ます。
   もともと一つのアニメなので、相性がピッタリですし、再生時間も同じなので組みやすいのが特徴です。
   私はバックダンサーによく使います。
  ② カップルアニメを使う
   当然考えますね。
   数は少ないですが、ぴったり合うという点では申し分ないです。
   再生時間も揃います。
   オフセットがダンスそれぞれで違うので、つなぎが超むずいのが最大の問題かも。
   例えば、あるカップルダンスでは男性が左に立って始まるのに、別のダンスでは右から始まる、というようなことです。
   私はそもそもカップルダンスのショーから始めたので、今でも使います。
  ③ 時間差ダンス
   同じアニメに時間差をつけて再生します。
   例えば、ダンサー1にアニメAを5秒+アニメBを20秒、ダンサー2にアニメAを6秒+アニメBを19秒割り当てます。
   すると、ダンサー2 はダンサー1より1秒遅れてアニメBを再生します。
   スピード感のある動きが期待できますし、回転したり、しゃがんだりする動きがあると、見映えします。
   ずっとやってると退屈なので、私は途中で変化を出すためによく使います。
   時間差に入るときと出るときに再生時間が違うのでつなぎが乱れる可能性があります。
  ④ 複数のアニメを複数系列で組む
   振付をやる以上、最終的にやりたいことですし、最も難しい、そして最も楽しい作業です。
   アニメによって再生時間が違うので、同時にアニメを変えるとつなぎがあわないのが最も苦労することです。
   ダンスを2系列組んでおいて、ただそれを同時に再生するのが基本です。
   でもなかなか調和のとれたダンスにならなかったり、場合によってはダンサー同士がぶつかる場合もあります。
   いろいろやってみるしかないです。
  ⑤ 系列数を変える
   シンクロにしたり、2系列にしたり、時には6系列にしたり。。。
   もちろん、増やせば増やすほどややこしくなります。
  ⑥ バラバラダンス
   数人が全員別々のアニメで踊ります。
   3人なら3つのソロダンスを組むだけなので、時間はかかりますが、難しくはないです。
   ただ、統一感が損なわれやすいので、いいダンスになるかはわかりませんねw
   あと、ダンサー同士がぶつかるのをどう処理するかです。 
  ⑦ バラソロダンス
   アニメの中には何度もホームポジションに戻ってくるものがあります。
   例えば10個のアニメについて、ホームにいる時間を秒単位で調べて、ノートなどにメモしておきます。
   シンクロで揃って踊る部分と、複数系列(バラ)で踊る部分を短時間で交互に繰り返すことで、不思議なダンスになります。
   手間はかかりますが、楽しいので私は時々作ります。
  ⑧ 複数系列すり抜けダンス
   複数系列で組んだダンスを、角度をつけた2人以上のダンサーで踊ります。
   適当な距離で踊ると、たぶんぶつかります(w)
   これを試行錯誤で動かしながら、ぶつからずすり抜けていくように調整します。
   たいへんですが、「お~!」って感じになるもしれませんw 

  他にも工夫している人はいると思います。
  それらを複数組み合わせることもできますから、可能性は無限です!

4. その他

 4.1. 特殊なアニメを使う
  ほとんどのソロダンスは、本来自分が立っている位置から踊り始めます。
  この位置を「ホーム」と呼ぶことにします。
  こんなことを感じたことありませんか?
  「踊ってて、ずいぶん移動した位置で、ダンスを止めたとたんにもとの位置に戻ってる!」
  アニメーションでずいぶん移動しているように見えても、アバター自体は移動してないのです。
  なぜそんな話をするかというと、ホームで踊り始めないダンスがあるからです。
  次のようなダンスでは、ホームポジションから一定の距離(オフセット)が設定されていて、調整が必要な場合があります。

  ① 道具を使うダンス 
   わかりやすいのはポールダンスです。
   ポールを中心にまわりますから、ホームは?と聞かれたらポールの位置です。
   でもそこにはポールがありますから、当然ダンサーは避けます。
   前後左右、どちらかにずれた位置から踊り始めます。
   どの位置にずれるかは、アニメによって違うので、つなげようとするとやっかいです。
   同じお店の同じシリーズだと、揃ってることが多いですが、例外もあります。やってみて~
   チェアダンス、ラップダンスなども同様です。
  ② カップルダンス 
   MOCAPのカップルダンスの多くは、相手とぶつからないようにホームをはさんで始まることになります。
   カップルダンスは男女それぞれがホームのどちら側に立つか、ホームからの距離、体の向き、など、いろいろな要素があります、
   中には考えられないほどねじれた位置で作られたダンスもあります。
   きれいにつなぐのは非常に難しいです。
   そして、ソロダンスと組み合わせたくなることがあるかもしれませんが、さらにたいへんです。
   なぜなら、ソロダンスはホームで始まりますから、カップルダンスの始まる位置とは数十センチ離れているのが普通だからです。
   フォーメーションHUDで調整することはできますが、大きく動くので不自然な動きになることが考えられます。
   私は本来のループ位置と違う場所でつなぎます。
  ③ グループダンス
   カップルダンスと同様ですが、離れて踊るものが多いので、自由度は高いかもしれません。
  ④ 組みダンス 
   2つ以上のアニメーションを組み合わせて長時間の曲に合わせて組んだダンスがあります。
   当然前のアニメーションが終わった位置から始まるので、ホームから始まるとは限りません。

 4.2. 最初と最後
  曲にタイミングよく合わせるやり方は人によって違うと思います。
  実際の曲の始まりにあわせて始めると当然少し遅れますよね。
  私はポーズで止めといて、曲の前に拍手や短い曲を入れて、それをきっかけに始めてます。
  いろんな始まりがあります。

  ① ポーズやアニメーションで始める。
  ② 緞帳が上がったところでは踊っている。  
  ③ フォーメーションHUDなどで歩いたりして登場する。

  終わりも同様です。
  うまく曲の終わりにホームにいるとは限らないので、終わりの方が難しいですね。

  ① ポーズやアニメーションで終わる。
  ② 踊りながら舞台から去る。
  ③ 踊っている最中に緞帳をおろす。

 4.3. アニメの途中から始める
  ダンスを組んでると、「このアニメのここから始めたい」ってことがあります。
  基本、SLの仕様でアニメーションを途中から再生することはできません。
  HUDによっては途中から再生したように見えることを可能にしたものもあります。
  そのためには、例えばアニメAを再生しておき、そのあとからアニメAを止めないでアニメBを再生します。
  アニメAを見せたい時間になったらアニメBを停止すればアニメAが見えることになります。
  同じことは、ふつうのHUDでも複数個装着すれば可能ですね。
  でも指定が複雑になりますし、スクリプトが余分に必要なので、あまり実用的ではないと思います。


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